close

波紋

劇場公開日:2023年5月26日

波紋

解説・あらすじ

「かもめ食堂」「彼らが本気で編むときは、」の荻上直子が監督・脚本を手がけ、震災、老々介護、新興宗教、障害者差別といった現代社会が抱える問題に次々と翻弄される家族の姿を描いた人間ドラマ。

須藤依子は「緑命会」という新興宗教を信仰し、祈りと勉強会に励みながら心穏やかな日々を過ごしていた。そんなある日、十数年前に失踪した夫・修が突然帰ってくる。自分の父の介護を依子に押しつけたままいなくなった修は、がんになったので治療費を援助してほしいという。さらに息子・拓哉は障害のある恋人を結婚相手として連れ帰り、パート先では理不尽な客に罵倒されるなど、自分ではどうしようもない苦難が次々と依子に降りかかる。湧きあがってくる黒い感情を、宗教にすがることで必死に押さえつけようとする依子だったが……。

主人公・依子を筒井真理子、夫・修を光石研、息子・拓哉を磯村勇斗が演じた。

2023年製作/120分/G/日本
配給:ショウゲート
劇場公開日:2023年5月26日

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

関連ニュース

関連ニュースをもっと読む

フォトギャラリー

  • 画像1
  • 画像2
  • 画像3
  • 画像4
  • 画像5
  • 画像6
  • 画像7
  • 画像8
  • 画像9
  • 画像10
  • 画像11
  • 画像12
  • 画像13
  • 画像14
  • 画像15

(C)2022 映画「波紋」フィルムパートナーズ

映画レビュー

4.0 もう二度とあの頃には戻れない家族の肖像

2023年5月30日
PCから投稿

荻上直子は作品ごとに進化している。特に本作では日本人として忘れることはないであろう震災や原発事故に端を発する、心の中で何かがねじ切れてしまったかのような歳月を、奇妙に、緩やかに、しかし人間の内面を抉るような鋭さで綴っていく。皮肉な運命を辿る須藤家は、さながらこの5〜10年間の世の中の縮図というべきか。とはいえ、そこは荻上監督、夫の失踪直後の家族がバラバラになっていく崩壊図ではなく、期せずしてもう一度食卓を囲むことになる再会図に焦点を当てたズラシが効いている。それは涙や怒号が飛び交ういちばん悲惨な時期を過ぎて、もはや各々があの頃の家族のかたちには二度と戻れないのだと身をもって理解に達するための儀式。あるいは達観のダンスか。物語のそこかしこを「水」の要素が貫く構成が興味深く、家族という名の水上で波紋を起こしあう筒井と光石の妙演には、夫婦が互いの存在意義を根底から否定するような静かな凄みが漂う。

コメントする (0件)
共感した! 19件)
牛津厚信

4.5 水と緑

2026年6月8日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

人が何かアクションを起こしたとき、その行動は身近な人に影響を及ぼす。自己中心的に物事を考え好き勝手に振る舞うことは、悪意もにじませる。
登場キャラクターの多くが無意識な悪意を放つ作品で、ふんわり優しい系の作品と真逆だ。誰もが自分の成したいことのために他者に無理を強いるようなシーンが連続する。
唯一、主人公と主人公の職場の清掃のおばちゃんとの関係だけがこの輪から外れている。

悪意を持って接せられれば無意識にでも悪意で返してしまう。悪意の連鎖とでも言おうか。逆に相手を想った行動には正の連鎖が生まれる。
細かい色々なことが詰め込まれた作品だったけれど、突き詰めるとそういった内容だったのかなと思う。

作中で一番印象的なものは、やはり「水」だろう。
冒頭の汚染水に始まり、緑命水や枯山水、何度も挟まれる水面の波紋のシーン、それにラストシーンの雨。
これらが具体的に何を意味するのかは分からないけれど、水の話ばかりしてるなと考えるだけでも面白く観られた。

そしてもう一つ印象的なのが「緑」だ。主人公はずっと緑系の服をきている。
「水」よりももっと意味するところは分からないけれど、ラストシーン、雨の中、フラメンコを踊る主人公の着物が赤に変わっていく場面は、それだけで観て良かったと思えるエモーションを感じた。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
つとみ

5.0 人は現実そのものを見ず、解釈で世界を作っているのかもしれない。

2026年5月23日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 0件)
YouKhy

5.0 最後のフラメンコ良かった 宗教物はどっぷりハマって重くなるイメージ...

2026年5月4日
iPhoneアプリから投稿

最後のフラメンコ良かった
宗教物はどっぷりハマって重くなるイメージですが、この作品はユーモアある感じで良い意味で違ってた。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
フェデラー